2006年05月
2006年05月28日
地球観測センター
すでに1週間経ってますけど、先週末、地球観測センターの一般公開に出かけてきました。正直展示物が頻繁に変わる施設ではないので、今年は解説員捕まえてネタの採取に重点を置こうと思っていたのですが、今年はなんか気合の入り方が違う(ような気がする)。たとえるなら、空をかける一筋の流れ星、スーパーだいちタイムといった趣です。
【だいち】
http://www.satnavi.jaxa.jp/project/alos/index.html
今年は陸域観測衛星”だいち”が撮影したデータがいろんな形で展示されています。そのデータの美しいこと楽しいこと。ああこりゃどっかの国が騒ぐよなあ。
”だいち”が日本上空を一航過するあいだに撮影した写真を繋ぎ合わせてパノラマにしたものや(上)、パンクロマチック立体視センサーで撮影した画像を飛び出す地形図(あの青赤眼鏡の奴、右の写真)に加工したものがあって、詳細な地形データが得られるという利点が、まあこれほどインパクトがあるものなのかと、正直目から鱗の体験でありました。
時間の許す限り解説員の方々と、ひたすらだいちトーク。謎部品の詳細が明らかになる瞬間というのは、やはり楽しいもの。一日費やして色々話を聞いて、ようやく”だいち”というキャラクターが頭の中で立ってきた気がします。
観測センターの展示室にも去年から手が入っていて、しきしまが大好きな改良型高性能マイクロ波放射計 (AMSR-E)の試験機が仲間入り(左)。かなり無防備な展示方法にハラハラしますが、ぺたぺた触れるのはありがたい話。上を見ると天井ギリギリで想像以上の大きさにメロメロ。
これまた恒例のクイズラリー、今年は”だいち”ペーパークラフトを頂いてきました。飛び出す地形図もすっごい欲しかったのだけど、手元に模型がないとやはり困りますしね・・・。市販しないかなあ・・・。
やはり話を聞く度に、色々と語りたいことはどんどこ増えていくのですけど、そーいうのがいつかちゃんと形になるといいなあと、こうして聞いて触って歩き回るたびに思うわけでした。
出きればちゃんと人に伝わる形で、可能なら人の心にまで伝わる形で。
2006年05月14日
たまには本の話など
コミティアが終わったあともなんだかんだで忙しく、部屋の中などはコミティアの修羅場のままなのですが、それでも本を読む余裕などは出てきました。タイトルを見て思わず手に取ってしまった「B‐29対日本陸軍戦闘機 」、なかなかに興味深いです。
ボーイングB-29。”戦場まんがシリーズ”を読んで育った世代としては、直接の関係はなくとも、なんというかこうトラウマというか、モヤモヤする存在であります。B29による本土空襲というと
「へっへっへ、今夜もJAPを十万人くらい天ぷらにしてやったぜ」
みたいなイメージが(個人的には)強いのですが、現実には勿論そんなことは無くて、防御火器を全て下ろしたり、昼間に中高度で攻撃をかけた上に日本戦闘機の空対空特攻に晒されたり、脱出しても現地住民に殺されたりと決してお気楽な作戦行でなかったことが分かってくる。
今の日本では本土空襲関連の書籍というと、戦時中に空襲の中を逃げ惑って幼少期を過ごした方々の記録というのが殆んどで、当時防空隊や防火隊に所属して空襲と戦ったという方の記録というのはかなりマイナーな部類でしょう。
それが更に空襲する側からの記録で、それなりに読みやすい形でまとめられている本というのは、なにげに珍しいです。
半世紀前、自分の住んでいた町の上空で行われた戦いの記録は、ミリ屋でなくとも抑えておきたいところ。
以前、衛星本の製作時に本土防空戦について調べてた事があって(結局ボツ)、・・・もっと早く買っときゃよかったなコレ。
2006年05月07日
”76”終了
とにもかくにもここ最近の活動の締めくくりと設定していたコミティアが無事終了。心配していた印刷も予想以上にまっとうな仕上がり。お客さんの多さも手伝って、とても賑やかな一日となりました。「火星探査機のぞみ本」 なんていうなんとも地味な本をあれほどのお客さんが手に取ってくださる現状に、宇宙ジャンルに対する色々な希望を見出すことができた次第です。
「これで最後よ~」みたいな宣言のせいなのか、声をかけてくださる方が多かったのが嬉しかったなあ。ちょっとばかり未練も残りますが、その寂しさは今後の諸々の生産活動の推進力の一部として昇華していきたいココロ。 本を手に取ってくださった皆さん、ありがとうございました。
いままでメールなどで感想を寄せてくださった方々には、今更ではありますが今後少しづつお返事していけると思います。いままで不義理を繰り返すばかりで失礼いたしました。今後方向性は随分変わっていくと思いますが、変わらずお付き合いいただけましたら嬉しいです。
写真は飛稿甲板上で発刊命令を待つ我が荒鷲の威容。