2007年09月
2007年09月24日
アイドルの条件
以前、都内某所で「国民的支持を取り付けるプロジェクトの条件」なんて内容のお話を聞かせていただいたことがあります。こうこうこういう要素が揃うと国民的な支持が得られますよ、という条件が5つだか6つだかあげられていたのですが、自分でも常々考えていた事柄の正解が目の前に明文化されて出てきたことに軽い衝撃を覚えたものでした。「はやぶさ」が何故広く受け入れられたのかというのが、この法則を使うとはっきり分かってくるわけです。
ですが、はやぶさが受け入れられた背景には更に別な要素があるんではないかと色々考えておりました。他のミッションと比べてみると、はやぶさが他の探査機に比べて恵まれている点が2つあるのですよね。まずは、ミッションの起承転結がハッキリしていること。そして科学ミッションを物語として翻訳してくれるサポート層に恵まれたこと。
前者は、はやぶさを物語とする際に無くてはならない要素です。打ちあがった後は「特定の対象を延々と観測を続ける」というのでは、(ミッションの優劣とかは別として)物語としては落としどころを作るのが難しいです。さらにミッションのクライマックスが1ヶ月程度であったことも熱し易く冷めにくい期間設定であったかもしれません。
そして後者、は説明の必要も無いのですかね。はやぶさは広報的にもキーマンに恵まれました。はやぶさの父とも言える川口プロマネを初めとするISAS側のキャラクターの豊富さに加えて、ミッションの状況をリアルタイムに的確に伝えてくださったL/Dの松浦さんや、「おつかい出来た」のイラストの人のような科学ミッションを物語に翻訳してしまう人たちが居たお陰であれほどの盛り上がりを見せることが出来たのでしょう。当時は擬人化ブームの絶頂期でもありましたし、その辺もプラスに働いたか。
となると、はやぶさのような盛り上がりを他の探査機に求めるのは大変に厳しいです。この理屈で行くとはやぶさと同様に支持を得られた可能性のある衛星は、ハレー彗星探査機「すいせい」や、技術試験衛星「おりひめ・ひこぼし」あたりしかありません。
そういう意味で気になるのが最近話題の「かぐや」です。先日のメッセージ募集の顛末を見るにJaxaの広報の今後ってのは、正直不安が残ります。月に行くのは歴史上初めてでもなく、各国がプロジェクトを立ち上げてる中での船出です。はやぶさほど熱狂的な支持が得られないのは当たりまえなのです。メッセージの量と探査の質は無関係、かぐやなりのいいところを前面に出して、その良さをJaxaさんには語っていただきたいなあと思います。
んで本題。打ち上げから随分たってしまいましたが、ウチの「かぐや」です。実機の彼女は国産衛星の中で1,2を争う美人だと思いますよ。科学探査衛星で3トンというのはこれまでの探査機に比べて文字通り桁違いの大きさで「はやぶさ」の6倍近く。今までになく”お姉さん”として設定しています。衛星としては大変に珍しいですが、生まれたばかりなのに「かぐや」という名前付けでキャラクターが決まってしまっているので、その枠内からはみ出さないようにデザインするのにすったもんだいたしました。彼女は貧乏の代名詞である宇宙研でなく、旧NASDA生まれの科学衛星ということで色々とお嬢様ですから、仕事道具である観測機器はレイルシステムを介してフレームに固定することでブルジョア風を演出してみました。
2007年09月22日
小旅行または大散歩
どうもご無沙汰です。かぐやっちオメデトウ更新を考えていたのですが、思ったより手がかかって全然完成しないので、今日はしきしまの日常の記録的な内容などほそぼそと。
すこしは涼しくなってきたので今のうちに動いておこうと横須賀まで出張ってきました。今の時期なら先日進水した「ひゅうが」がいるのですよね。それに春に輿入れしてきてから、まともに高速に乗っていなかったソニカとも遊んでやりたかったし、買ったばかりの水筒も使ってみたいとか、久しぶりに同人絡み以外の個人的イベントでした。
何年も前から心待ちにしていた16DDHこと「ひゅうが」とは、工場の対岸からご対面。その特徴的なシルエットは高速道路からでもはっきり見えるのですよね。距離があるので、撮影するには何の面白みもないので早々に退散。そのまま猿島観光となりました。猿島は以前に一度足を運んだことがあったのですが、その時はカメラを持ってこれず心底悔しい思いをしたので今回はその雪辱戦でもあるのです。島の通路の一部が工事で塞がれていたりと、ちょっとした偶然に助けられたのかビーチ以外には人が殆んどおらず、誰にも邪魔されずに撮影することができました。
満足して帰途につこうとしたのですが、島から横須賀へ戻る船便で高校生の一団とすれ違いました。学校帰りの一団らしく皆、学校の制服のままで船で無人島のビーチに遊びに来てるんです。その幸せそうな光景にあてられて、死にたくなりました。とてもとても。
横須賀の街というのは面白いですね、外人が多いというのももちろんですが、起伏の多い町並みもそうだし、目の前に軍艦が停泊しているようなトコに公園があって、それが普通に日常に溶け込んでいたりとか。埼玉の地は起伏も少ないし、自分の居住地は自衛隊の人も装備も見かけることが殆んど無いので新鮮でした。
往復の6時間、ソニカにも存分に働いてもらいました。運転の楽しいこと楽しいこと。高速ではセラよりも安定するし、スピード出るし、使いやすいし、かわいい。唯一の欠点はナンバーが黄色いことだけだと思う。
朝から出かけて深夜に帰宅。翌日筋肉痛で動けないほどに遊んでしまったので、しばらくはおとなしく原稿に励みたい所存です。
・・・とびモノ学会、どうしましょうかね・・・。
2007年09月06日
遅ればせながら・・・
残暑お見舞い申し上げます。夏のイベントにお越しいただきました皆様、お疲れ様でした。夏の連続イベントの隙間に少し個人的イベントを追加したらすっかり調子を崩してしまったしきしまです。ようやく最近になって巡航運転が出来るようになって来ました。
コミティアは、「あれ?今日夏のイベントだっけ?」というくらい個人的にはマッタリムード。新刊と一緒に持ち込んだ自転車本に皆さん興味を持たれたようで、お客さんと自転車の話ばかりしていたような気がします。しきしまの愛車KOMAは今まで綺麗な写真が撮ってないのでblogで話をしたことも無かったのですが、紙面上とはいえ、こうして見せびらかしてKOMAの話が出来たのは楽しい経験でした。
冬は色々立て込んでどうなるか分からないのですが申し込みは済ませました。次はチハ車や彗星の話を題材にして本にしたいので、サークルカットは彗星を書きました。でも取材をしてどのくらい情報を引き出せるかによってGO/NO GOを判断したいと思います。
とりあえず涼しくなってきたので、この秋はKOMAで遊び歩きたいです。